越前漆器協同組合について
組合についてご紹介いたします。
業務用漆器(ホテルやレストラン等で使われる漆器)の製造で全国の80%を超えるシェアを持つ迄に成長した我が越前漆器産地は福井県鯖江市にあり、約1500年の伝統の技術に支えられて発展してきました。鯖江市の地場産業である眼鏡枠・繊維と代表する三つの地場産業に数えられています。
先人達の努力は言うまでも有りませんが、地場産業として、越前漆器産地は河和田地区民の大きな支えの中で、成長すると共に、地区に欠くことの出来ない産業になりました。
日頃の生活の中にとけ込んでいて、ユーザーの方々は漆器と意識されていないものから、心に安らぎを与える伝統ある工芸品まで生産しております。
また、現在ではお椀や箸などの日用品に加え、国内の様々な祭で使用する山車の漆塗りも行えるようになりました。
越前産地の漆器のご愛用を心よりお礼申し上げます。
理事長 土田直
理事長挨拶
組合のおもな取り組み
伝統技法による木製漆塗りの漆器から業務用漆器をはじめとした樹脂製品の現代手法を利用して製造されたものまで多様化する時代の変化に対応できる産地組合として皆様にお役に立つよう努力しています。
伝統技術を大切に守りながら、それをベースに、伝統技術を生かし、時代のニーズに合った漆器づくりを柱として指導、育成にあたっています。
うるしの木植栽
越前漆器協同組合では平成28年からうるしの木の植栽を行っています。年間約1000本のうるしの木を植栽し、10年間で1万本のうるしの木を植えていきます。
越前漆器展覧会の開催
越前漆器の職人たちがつくった漆器が展示され、審査員によって審査が行われます。
高い技術の継承を目指し毎年開催されています。
学校給食用食器の開発・製造
平成16年1月より、鯖江市の小学校2校へ給食椀(木製漆塗椀)が導入され、現在は鯖江市の全ての小学校へ導入されています(全学年木製漆器導入校は4校)。当組合で平成13年度より研究開発を重ね、食器洗浄器、消毒保管庫に対応する木製漆塗椀を完成させました。
今まで、木製漆塗椀は通常食器洗浄乾燥機には不向きとされていましたが画期的な開発となりました。独自の漆や製造方法により洗浄乾燥機に対応し、煮沸試験やモニター試験を実施し導入となりました。
また、現在では新しく樹脂食器においても開発・試験を終了し、販売を始めています。
山車の漆塗り
国内の様々な地域で行われている祭り用の山車に対して漆塗りを行っています。
また、企業や施設のエントランスホールなどに設置できる装飾用の小型山車も製造し納品しています。
展示会の出展・需要開拓
インターナショナル・ギフトショーに出展を行っています。
新製品の展示を行うことにより新規市場の開拓、新規顧客開拓を行っています。
組合沿革
21世紀に入り、日本国内はもとより国際社会の激動の中で、現在わたしたちの身のまわりの生活・文化・習慣が大きく変革しています。
そのような中で越前漆器協同組合の組合員も現代のスタイルにあうデザインや商品の開発に取り組んでいるところです。
今立郡漆器業組合設立
明治33年3月福井県今立郡河和田村片山区にはじめて組合が設立されました。初代理事長は林治平(画像)。
組合設立の目的は工賃の協定と漆器製品の粗製濫造の防止などでした。
越前漆器協同組合に改組
1945年7月に越前漆器協同組合に改組。
経済産業省から伝統的工芸品に認定される
1975年4月、通商産業省告示第174号により、伝統的工芸品として大阪通産局管内で第1号の指定を受けました。
越前漆器伝統産業会館完成
越前漆器の技術継承、後継者育成の拠点として建設されました。1980年4月完成。
うるしの里会館落成式
2005年4月 事務所、ミュージアムショップ、産業振興ホールなどを改築し、うるしの里会館という愛称の元で越前漆器のPR拠点として新しく出発しました。
越前塗山車・山車会館完成
2012年9月 越前塗山車及び山車会館が完成しました。木地・彫刻は井波彫刻協同組合の協力を得て2010年から製作、越前漆器協同組合にて下地・塗り、ろ色、蒔絵・沈金の作業をおこない約3年をかけて完成しました。
越前漆器協同組合設立110周年記念式典・祝賀会開催
2013年10月 うるしの里会館にて越前漆器協同組合110周年記念式典が行われました。
越前漆器伝統的工芸品指定40周年記念式典
越前漆器が1985年に経済産業省の伝統的工芸品に指定されてから2015年で40年となりました。
三田村有純氏に「漆とジャパンが創る未来」という題目で記念講演をしていただきました。